Biopharmaceuticals バイオ医薬品の品質管理
バイオ医薬品は注射剤であるため、出発物質から最終製品に至るまで適切な工程で適切な品質試験を実施することにより、最終製品の品質を保証することになります。
日本薬局方では、「注射剤は肉眼で容易に確認できる異物を含んではならない。」と規定されています。 しかし、製造工程では工程管理及び外因性汚染物質対策や外観検査の充実・レベルアップにも拘わらず、注射剤回収の主要な原因となっています。
バイオ医薬品はタンパク質ですので、高濃度のタンパク質溶液にする必要がある場合、凝集体を生じやすいとされています。
凝集体は目視検査で検出できない(Sub-visible)不溶性異物です。
注射剤に凝集体が不溶性異物として発生した場合には、回収対象になる場合がありますので、徹底した低減が求められています。
セミナーのご案内
2019年9月11日に東京で技術情報協会主催の「バイオ医薬品の不溶性異物」についてセミナーを開催いたしました。
講演テーマ
バイオ医薬の不溶性異物に関する微粒子試験、目視検査及びGMP対応
講座主旨
バイオ医薬品の凝集体は免疫原生の原因となる可能性が懸念されるため、目的物質由来不純物として取り扱われています。また、バイオ医薬は注射剤であるので目視検査で不溶性異物が検出された場合には回収の対象になります。本講座では、凝集体の目視検査法並びに微粒子測定法及びGMP対応について解説します。
講演項目
- 不溶性異物へのGMP対応
- バイオ医薬品の品質管理:純度及び不純物試験
- 原薬製造工程の目的物質由来不純物及び製造工程由来不純物
- バイオ医薬品の特性解析技術と不溶性異物
- 凝集体とは何か
- 凝集体の粒子サイズ;SVP(sub-visible particles)
- 凝集体の発生防止対策
- バイオ医薬品微粒子試験